マイマイクが欲しくてSHUREのメーカサイトを見たが、SM58、BETA58Aのどちらを買えば良いかわからない。
そんな方に向けて両者のマイクを比較し解説します。
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はじめに
SHURE製SM58(通称ゴッパー)、そしてBETA58Aはどちらも良いマイクですし、どちらを購入しても間違いはありません。
ただ、どちらも持っている私が言えるのは、両者には「明確な違いがある」という事です。
違いを踏まえつつ、どちらを選ぶべきか考えながら、比較を行います。
価格比較
価格はSM58の方が安く、私が調べた中ではサウンドハウスが最も安いです(2024/4/26現在、ON/OFFスイッチ無しの比較)。
メルカリ等で中古を買う場合、偽物も混じっている可能性があるので、見分ける自信がない方は以下のいずれかのサイトから購入するのをおすすめします。
種類 | 楽天市場(定価) (SHURE公式) | サウンドハウス ※時期によりセールあり | Amazon |
---|---|---|---|
SM58 | 15,400円 | 12,500円 | 12,891円 |
BETA58A | 27,500円 | 18,765円 | 19,609円 |
性能比較
周波数特性比較
どちらも中域(400Hz〜800Hz前後)のボーカルのいわゆる「おいしい」帯域を拾ってくれます。
特徴として、SM58は100Hz〜200Hz辺りの低域をより拾うのに対し、BETA58Aは15,000Hz辺りの高域(倍音成分)を拾います。(下図参照)

つまり、SM58が比較的”こもった”音になる一方、BETA58Aは”抜ける”音になる傾向にあります。
目安として、ソロボーカルで表現力豊かに歌い上げるような歌唱をする場合はSM58、バンドのボーカルでサウンドに埋もれない音にした場合はBETA58A、という選び方になります。
指向性比較
どちらも前からの音を最も良く収音します。
特徴として、SM58は後方からの音をよく遮断するのに対し、BETA58Aは側面や斜め後ろからの音を良く遮断します。(下図参照)

これにより、BETA58Aの方がよりハウリングを抑えることができますが、指向性が鋭いため声の「エアー感」はSM58より損なわれる傾向にあります。
出力比較
出力(感度)を比較すると、【SM58:-56dB】、【BETA58A:-51.5dB】と、BETA58Aの方が3.5db高いです。
これは、同じ大きさの声を収音したときに、BETA58Aの方がより大きな音が出るということです。
公式HPに載っていますが、BETA58Aには「ネオジム磁石」を使っているためです。
グリル比較
細かいところですが、BETA 58A には硬質のグリルが使用されているので、より凹みにくくなっています。
口コミ比較
サウンドハウスに載っていた口コミから、マイクの特徴に関連するところを抜粋し、比較します。
まずは、SM58の口コミです。
- BETA58Aはコンプが掛かったような音で好きになれません。
商売で使う時、SM58の方が間口が広くお客様に応えることができるメリットは大きいです。 - sennheiserのe935も使いましたが、SM58に戻りました。
超一流のプロも大きなライブやテレビ収録でも使用するためか、馴染のある音が出ているように思える。
安心する音が出る。 - ライブハウスなどでの用途だと、SM58でチューニングされた所に他の所謂ヌケの良いマイクを持っていくと細い音になりがち。※近接効果(音源がダイヤフラムに近いと低音が強調される現象)が関わり予めライブハウス側がその帯域を多少切っている場合にスッキリ系マイクを持ち込むとスッキリし過ぎる
また、マイクとの距離感が上手くコントロール出来ない場合などもSM58にするのが無難で、ハイパーカーディオイドのBETA58Aなどでは前面に出来てしまう指向性がモニタースピーカーとの置き方などにも関わるので、その点でもSM58は悩まずとにかく安心。 - BETA58Aもよく使うのですが、私の低めの声を適度にウォームな雰囲気にしてくれる本機を選びました。
- 様々なマイクを所有してきましたが、クセがなくて様々なシーンで当たり障りがないマイクこそが「一番使いやすい」と気がつきました。
- スタジオリハでも本番想定をするならSM58にしといたほうが無難なのは間違いないです。
スタジオのSM58は永年使用で多少ヘタってますのでマイマイクを持つ意味は大きいです。(冬場は風邪やインフル防止にも役立ちます。)
次に、BETA58Aの口コミです。
- 一般的なダイナミックマイクよりさらに指向性が強くよりノイジーな状況に対応できるマイクになっており、ラウドな音楽でステージで歌う人、多少雑音の入る環境の自宅で録音したりしたい人向きです。
多くのダイナミックマイクの言えることですが配信やゲーム向きではないです。少しでも離れたりマイクの角度がずれると音量もその質も大きく変わるので自分の手などで調整する必要があります。 - 超単一指向性のため周りの音が入りづらく、無駄な音が入らないため宅録でも綺麗に録れます。そもそも音が良いしダイナミックマイクなので取り扱いもしやすく気に入っています。
- 高域の感度が高いことに惹かれて買いました。
バンド練習で使ってみましたところ、とてもよく聞こえて歌いやすいです。また、ネオジウム磁石で出力が高いという触れ込みどおりで、フェーダーの位置が下がりました。 - 男性らしい低音がまったくでない私の場合、通りが良くなったように感じます。
SM58を使っている時は全体的に圧縮される(例えば裏声が地声と同じように聞こえる)印象があったのですが、BETA58Aはしっかり裏声の響きを維持しながら通る音を出してくれます。 - マイク選びに迷って今まで3本のマイクを使いましたが、この4本目がダントツで最強でした。
SM58は正直扱い難いと言うか、SM58を使いこなせないならどのマイクを使っても一緒だと言われた事があってどうにかこうにか試行錯誤してましたがどうしても籠る感じがしました。
今回BETA58Aを買って使って驚きました。
超単一指向性なのでマイクの正面ポイントからズレるとスッと歌声の音量が下がってしまいますがちゃんとポイントから外れる事なく歌うと本当に綺麗に声を拾って出力してくれます。
特にびっくりしたのが高音域の伸び。
歌が上手くなったのかと錯覚するくらい歌声が伸びました。
まとめると、SM58は「安定した、プロ御用達の定番マイク」、BETA58Aは「SM58より抜けた音を出したい時のマイク」と言った意見が多かったです。
まとめ
ここまでSM58とBETA58Aを比較しました。
一覧表にすると以下のようになります。
種類 | 価格(サウンドハウス) | 周波数特性 | 指向性 | 出力 | グリル | 総合評価 |
---|---|---|---|---|---|---|
SM58 | 12,500円 ○ | 低音 ◎ 高音 ○ | 正面収音○ エアー感◎ | -56dB/Pa ○-56dB/Pa | 通常 ○ | 実績が多く 安定感抜群 ○ |
BETA58A | 18,765円 △ | 低音 ○ 高音 ◎ | 正面収音◎ エアー感△ | -51.5dB/Pa ◎ | 硬質 ◎ | SM58より抜ける 声を出したい ◎ |
ただ、できれば楽器屋さんなどで両者を聞き比べて、自分の声に合っているマイクを選ぶのをおすすめします。
私がバンドでメインで使ってきたのはBETA58Aでした。
自分のこもりがちの声が、楽器に負けずに聞こえるようになり、とても重宝しました。
ライブハウスに出る時も、普段使っているマイマイクでパフォーマンスをしたかったので”BETA58Aに変えても良いですか?”と聞いて快く変えてもらっていました。
ただ、前述したサウンドハウスの口コミを見る限りでは、中にはSM58愛を持ったライブハウスのPAさんもいらっしゃるようなので、ライブの時は状況に応じて使い分けてくださいね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
この記事を読んだ方が、気に入ったマイクを手にしていただける手助けが出来ていれば幸いです。